「最低でもお給料と同じ売上が欲しい」に潜む罠
起業すると一番変わること、それは「決められた日数働けば、決まったお給料がもらえる」という環境が、なくなるということ。これからは、自分自身で、お給料を払えるようにその金額を用意してこなければなりません。つまり、売上を上げるということが、できなければならないのです。
さらに、収入だけではなく、起業すると費用負担も大きく増えてきます。これまでは、勤め先の会社が負担していた経費(オフィスの賃料、パソコンやデスクなどの設備費、消耗品、交通費、ホームページ制作費や広告費、接待交際費、税金など)についても、自身で負担し、支払うことになります。つまり、起業をしたら、自身のお給料分にしたい金額だけの売上をあげればいいということではなく、これらの必要な支払い分も自分で売上としてあげられなければならないのです。
売上をあげることができなければ、356日休みなく、徹夜通しで仕事をしても、お給料を確保できないどころか、支払いだけが積み上がっていってしまうことになります。起業したら、しばらくは貯金から切り崩して、売上がたつまでの間をつなごうと考える人も多いのですが、すでにお伝えした通り、起業では毎月のお給料分だけではなく、支払い分のダブルの支払いがありますので、限りある貯金はあっという間になくなってしまいます。
起業するにあたりもっとも重要なスキルは、売上をあげることができること。つまりビジネスを動かせる力ということになります。実は、このスキルを学ばずに起業に飛び出してしまう人が少なくはありません。もっている資格や経験は、売上をあげるスキルとは違います。起業塾やコンサルティングなどを選ぶ際には、必要なツールなどの作り方や活用法・裏技などのノウハウなどを重点的に学べるところよりも、ビジネスの本質を学べるところを選ぶと良いでしょう。